奇蹟を呼ぶ! 無敵のスポーツメンタル (加藤史子著 ごきげんビジネス出版)
メンタルの重要性は深く認識しており、毎日坐禅をしていますが、この書で新たに知ることや自信がつくことが多くありました。
『・・・試合で勝つか負けるのかは、メンタルの状態で決まると言う人もいます。試合が始まる前に、試合の勝敗は決まっているというのです。
・・・メンタルでどちらが勝っているか、顔に出ている・・これからどんどんうまくなっていく選手は、見ただけでわかります。それは心の状態が、姿勢と目の輝きに現れているからです。
・・・自分が何を信じているのかをビリーフと呼んでいます。自分でさえ気づいていないビリーフがすべてを決めているのです。
・・・マイナスに作用するビリーフは、「どうせできやしない」「やっても無駄」「勝てるはずがない」「経験がないと難しい」「そんなに上手くはいかないものだ」などがあります。プラスに作用するビリーフには、「やればできる」「可能性は充分ある」「人は成長するもの」「~しても大丈夫」などがあります。
・・・制限をつくっているのは、自分自身の認識。自分が持っている制限を変えると現実も変わり出す!
・・・中村俊介選手が、小学生の頃にノートに書き写して毎日見ていたという詩をご紹介します。・・上に登りつめるには高揚した精神が必要だ 何かに勝つためには自信が必要だ 人生の戦いに勝つのは、必ずしも最も強くて、最もすばしっこい人ではない 最終的に勝利を収めるのは、「私はできる」と思っている人なのだ ※出典「思考は現実化する」(ナポレオン・ヒル著、田中孝顕訳/きこ書房)・・もう一つ、ジョン・レノンの言葉も紹介します。 世の中に才能というものはない。 あるとしたら、自分が何ができる人間なんだと思い込むこと。それが唯一の才能だ!
・・・「日本のネイマール」と言われた少年は、自分のプレーに自信を持ち、ネイマールのように強気のプレーができるようになっていくのです。
・・・自分がうれしくなるようなキャッチコピーを考えて、それを自分のこととして自分自身に言い聞かせます。
・・・モデリングとは、尊敬する人のイメージをつかって、なりたい自分に近づくための方法です。自分には無理だと思えたことが、憧れの人になりきるだけで可能になっていきます。
・・・知覚のフィルターとは、出来事や外界からの刺激を感覚として自覚し、意味づけるためにどの知覚から認識しているかというもの・・自分にとって嬉しいことは、自己認識レベルで認識すると嬉しさが倍増します。自分にとって辛いことは、環境レベルで認識すると辛さが軽減します。
・・・頭の中に聞こえてくる声が感情や体の状態を作り出しているのです。状況が変わらなくても、頭の中の声を切り替えることで、感じる感情や身体の状態を切り替えていくことができるのです。
・・・質問には2種類あって、自分の心の状態をよくしていく質問をパワーアップクエスチョンと言います。反対に自分の状態を悪くしてします質問をパワーダウンクエスチョンと言います。・・このような質問を使うと、気分が前向きになり、今できることに焦点が当たっていき、冷静さを取り戻していきます。
・・・頭に意識がある時は、押されるとよろめいてしまいます。「お腹」と言いながら臍下丹田の辺りを意識すると、押されてもびくともしないのです。・・臍下丹田を意識することで、集中力や理解力を増すこともできるのです。・・臍下丹田を意識すれば、学習効果や作業効率もあげることができます。ある人は、走りながら臍下丹田を意識することは雑念を手放すことにもつながるという体験を教えてくれました。
・・・呼吸と感情は密接につながっているので、呼吸を意識することによって緊張もコントロールできるのです。
・・・あるイメージを頭の中に思い描くと、その記憶と結びついた身体の反応が起こります。この反応という学習を利用して、落ち着いて冷静にプレーできるスイッチを作ることができます。例えば、冷静で落ち着いた状態に切り替わるスイッチをつくるには、冷静で落ち着いていたときのことを思い出して、その記憶を思い出しながらある特定の色の和の中に入るイメージを5回繰り返すと、その色の輪の中に入っていると思うだけで、冷静な状態に一瞬で切り替わることができるようになります。
・・・自分にコントロールできないことはいっさい考えない。考えても仕方のないことだから。自分にできることだけに集中するだけです。 松井秀喜(野球)
・・・練習も試合も「やらなければいけない」と思えば思うほど、内面の欲求と反したようにパワーが奪われていきます。そんなときにできることは、「自分はこれがやりたいんだ」と気持ちを切り替えることです。
・・・多くの人は自分の強みを自覚できていないことが多いのです。自分の強みを自覚できていないのに、自分に自信を持ちたくても持てるはずがありません。
・・・自分がどうなりたいのかを知るためには、ウェビングという手法が役に立ちます。・・このウェビングという手法は、自分のアイディアや考えをまとめるときにも役に立ちます。
・・・それをすることが、自分にとってどのようないいことにつながっているのかを具体的にすればやる気は高まる!
・・・メタアウトカムとは、最終ゴールの先にある最高の未来や究極の目的に気付くものです。
・・・メンタルトレーナーとして私は、「反省することよりも大事なことがあります。それは、次に同じ失敗をしないように、後悔を課題に変えて行動を起こすことです」と伝えました。平野選手には、三つの質問を使いながら、後悔して落ち込んだメンタルを立て直し、自分への課題と今自分にできることを見つけて行動してもらいました。・・三つの質問とは、以下の質問です。【1】この出来事の中でよかったことがあるとすればそれは何? 【2】もし次に同じようなことが起きることがあれば、どこをどのように変えたい? 【3】自分が望む結果に近づくために、今できることは何?
・・・マイナスのメガネで見ると自分にとって短所やイヤなものに見えることも、プラスのメガネで見ると自分にとって嬉しいことや長所に見える
・・・何よりも残念なのは、落ち込んだまま努力をやめてしまうことだ。努力をやめて成功した人間など私は一人も知らない。 アーセン・ヴェンゲル(サッカー)
・・・練習する前に、次の質問を自分に問いかけてみてください。質問によって意識するところが変われば、練習の質を格段と挙げることができるようになります。
・・・この瞑想は、メンタルタフネスと呼ばれているもので、呼吸に意識を向ける者です。・・呼吸を意識することで緊張感を和らげることができます。他のことを考えてしまったら、また呼吸に意識を戻すことで、不安を作り出す考えを一時的に手放すことができます。
・・・不安、恐れ、焦りを感じている時や、感情が高ぶってイライラしてしまうときには、感情を開放するセドナメソッドという手法が役に立ちます。5つの質問を自分に繰り返し問いかけていくだけです
・・・上手くプレーしている自分 ・ピンチの場面を切り抜けながらプレーしている自分 どちらのイメージでもいいので、最終的にはうまくいくイメージを頭の中で何度も思い描きます。何度も思い描いてメンタルリハーサルができるので、試合本番は落ち着いて最高のプレーができるようになります。
・・・お臍の下(臍下丹田)に意識を向けて冷静さを取り戻す。』
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