« ルトワックの日本改造論 (エドワード・ルトワック著 飛鳥新社) | トップページ | 病気の原因は汚血にある (蔡篤俊著 幻冬舎) »

2020年4月 5日 (日)

脳パフォーマンスがあがるマインドフルネス瞑想法 (吉田昌生著 主婦の友社)

キンドルで安売りしていたので、気軽に購入してみたのですが、たいへんわかりやすく、私の座禅などに対する理解も深めることができました。

『・・・マインドフルネスとは、「今」という瞬間に常に注意を向けて、「あるがまま」を観察する「気づき」のトレーニングです。

・・・リラックスしながら、「集中する」と「集中が切れたことに気付く」を繰り返すことで、一点に注意を集中させる力が鍛えられます。

・・・考えすぎることが減ります。また、気付く力(アウェアネス)が高まり、ストレスを感じるような思考自体が減っていきます。

・・・特に、就寝前に瞑想してから寝ると、一日に起こった様々な出来事が一度リセットされるので、翌朝すっきり目覚めることができます。・・瞑想を習慣化していくと、脳の構造が変わります。恐怖や不安を感じる部位(扁桃体)が小さくなり、イライラや恐怖、不安とうまく付き合えるようになります。・・自分の中で起こっていることに気付く力(アウェアネス)が高まります。

・・・瞑想は心身がリラックスしていながら覚醒した状態

・・・慈悲の瞑想を習慣化すると、幸せホルモンのオキシトシンやセロトニンなどが分泌され、自然治癒力が向上し、生理不順、更年期障害、ホルモンバランスにも良い影響を与えます。

・・・脳の神経回路は、意識的、意図的なことをしていない時でも常に働いています。これを「デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)」といいます。DMNとは、車に例えるとアイドリング状態のこと。・・DMNが過剰に働き続けると、無意識のうちに未来について考えて不安になったり、過ぎ去ったことを思い出して後悔したりするようになります。脳のアイドリングが激しくなると、怒り、後悔、不安、心配、嫉妬、悲しみ、優越感や劣等感を感じる思考が癖になり、心がゆらいで、不安定になります。

・・・マインドフルネスでは、普段は一体化している自分の身体の感覚や心(思考や感情)を、少し引いたところから、観察していきます。今に意識を向けることで、不安や後悔を生む妄想が止まります。・・マインドフルネスを実践すると、ストレスに対する過剰な反応を抑えられ平常心を保ちやすくなるのです。

・・・近年の研究で、私たちは一日の半分近くの時間を、無意識の自動思考状態(マインドレスネス)で過ごしており、それによりストレスを感じていることが明らかになってきました。

・・・この無意識の自動思考が過剰にネガティブに偏ると、心身の健康や、仕事や人間関係に悪影響を及ぼします。

・・・「思考」は「私」の一部でしかありません。心には大きく分けて二つの領域があります。マインド(考える)とハート(感じる)です。この二つは反比例する関係にあります。・・100%何かを感じているとき、感覚に意識を集中させているときには、思考がオフになります。それとは逆に、何かを考えているときには、感じるセンサーが鈍ります。・・100%感覚に集中したとき、思考は静まります。感覚に意識を向けることで、心の動きが静かになり、心身の一体感が増してきて、安定していきます。だから、瞑想では感覚に意識を向けることを大切にします。・・考えないようにしよう!無我になろう!とするのではなく、感覚に意識を向け続けることで、結果として訪れるものです。瞑想は、マインド(考える)をしずめて、ハート(感じる)を活性化させる時間と言えます。

・・・瞑想や日常生活で今この瞬間、自分の内側と外側で起こっていることを自覚する力(メタ認知能力)を鍛えるメンタルトレーニングであるともいえます。・・気付くことで自分の心を浄化することができるからです。・・・子どものときのように、まっさらな心で、世界をありのまま見ることが難しくなってくるのです。だから、ときおり、自分の心を観察する必要があるのです。一般的な瞑想(サマタ瞑想)では、呼吸をコントロールして、一点に集中します。対象に極度に集中した状態を作り、この集中力が強くなり、長続きするようになると、心の動きが止まります。・・気付くことで、自分の心の癖やパターンがわかり、それを変えることができるのです。

・・・マインドフルネス瞑想でやることは、意識を「今ここ」に向けて、心が「今ここ」から離れたことに気付いたら戻し、また離れたら気付いて戻しを繰り返す、これだけです。

・・・基本は、呼吸です。呼吸の身体感覚に意識を向けて、意識が別のところに行ったら「ハッ」と我に返って「戻す」、というのを繰り返していきます。その繰り返しによって、「注意する力」と、注意がそれたことに気付く「メタ注意」(自分を越えた視点)が養われ、集中力が長続きするようになります。

・・・「今、ここ」とは、瞬間、瞬間に、注意を向け続けること。一つの瞬間から次の瞬間へと、気付きが連続していくことが大切です。

・・・ジャッジしないとは、快、深い、よい、悪いなどの評価や判断をしないこと。・・音や感覚、その刺激のみを五感で受信し、その感覚刺激からイメージやや判断、解釈に発展させないように気を付けましょう。脳を受信専用に切りかえるイメージで、その刺激だけを受け取り続けていきます。・・ジャッジしないとは、「受容」すること・・「痛み」や「かゆみ」などの不快な感覚も、その感覚がそこにあるのを許し、そのままにしておきましょう。

・・・思考に気付いて手放す、これを繰り返すことで、思考を、空の雲のように自分と関係なく流れるものと見なす視点(脱同一化)が養われます。

・・・マインドフルネスでは、自分と思考・感情を同一視しません。自分の心を客観的に見つめていきます。思考「そのもの」ではなく、その思考を観察する側にいます。・・この脱同一化を理解するために、仏教や禅では、無我(これは「私」ではない)と教えます。また、ヨガでは、思考や感情は「偽の」自分で、「本当の」自分(真我)は観察している意識(アウェアネス)であると表現します。・・思考と自分を区別できていない人は、自分の考えが真実の自分であると思い込んでしまいます。思考と自分を区別できるようになると、心を上手に使うことができるのです。

・・・止の瞑想(集中瞑想)・・一つの対象を決め、そこに意識を集中させる瞑想です。基本的に意識を向ける対象は呼吸です・・観の瞑想(観察瞑想)・・開放的な注意(オープンモニタリング)です。注意を一つの対象に定めずに広げていき、皮膚の内側と外側で起こっていることをあるがまま観察する瞑想です。・・慈悲の瞑想・・思いやりを養い、心を理想的な状態に維持する瞑想です。瞑想を深める穏やかな心を育みます。他人の幸せを願うと、幸福感が高まります。

・・・私たちの日常行動は、そのほとんどが自動化して、無意識にやっているのです。では、どうやってパターンを変えるのか?それは、自覚することです。つまり、「無意識の意識化」です。

・・・自動的にわいてくる思考に気づいて、疑ってみることで、自分を苦しめるイメージや考え方と「脱同一化」することができます。

・・・この自覚という能力は人間だけが持つ、特別な能力です。・・この力があるおかげで人間は進化してきました。

・・・身体の感覚を基本としながら、少しずつ注意の対象をずらし、思考や感情など心まで観察していきます。慣れてきたら注意の対象を広げ、徐々にパノラマ的な注意に切りかえていきましょう。注意の対象を替えたり、範囲を広げたりすることで、柔軟な心を養います。

・・・大切なことは、何もしないことです。考えたり、がんばったり、呼吸を操作したりせず、瞬間、瞬間、自分の外側と内側で起こっていることに気づき、あるがままを観察します。・・さらに慣れてきたら、注意の対象を開放していきます。意識を空間全体に広げていきましょう。・・瞑想をしているという意識も手放して、ただ存在していることを意識します。

・・・マインドフルネス瞑想では「注意の質」を大切にしていきます。呼吸はゆっくりでなくても、浅くてもかまいません。一つ一つの呼吸に気づいていることが重要です。

・・・思考や感情がわいてきたことに気づいたら、「雑念」もしくは「妄想」とラベリングします。まるで、思考や感情にペタッとラベルを貼るようなイメージです。すると、その感情や思考を対象化することができ、自分と思考や感情の間に少し距離ができます。

・・・身体にかゆみや痛みを感じたときは、瞬間的に無意識のままその感覚に対して反応せず、その感覚を客観的に観察します。

・・・瞑想で大切なのは、ジャッジしないこと、出来ていない自分を責めないこと。うまくいっているときも、うまくいっていないときも、どちらも認めることが大切です。

・・・マインドフルに自分が感じている感情に対して共感的に接していくことで、自己受容が深まり、自分のBeingを強めることができます。

・・・「深める練習」とは、ちゃんと時間をとってヨガや瞑想の時間を持つこと、「正式な練習」といってもいいかもしれません。一方で、マインドフルネスには「広げる練習」もあります。瞑想で深めた感覚を日常生活でも意識すると、「広げる練習」になります。

・・・90歳以上の方に「90年の人生を振り返って、後悔していることは何ですか?」というアンケートをとったところ、90%以上の人が同じ答えをしたそうです。「もっと冒険をしておけばよかった」

・・・人生を変えたいと思ったら、現状の価値判断の基準を知り、それを変えることが大切です。

・・・本当の幸せは、今やっていることに心を込めることで内側からわいてきます。何かを得るためでなく、その行為そのものが喜びになるのです。

・・・人は成長するにつれ、「価値観」も変化していきます。「価値観」が変わり続けることで、人は成長しているのです。・・何を優先するかは、人生のフェーズにおいて変わります。

・・・瞑想で自分の心を観察すると、いろいろな自分がいることに気づきます。・・そのどれも大切な自分の一部であるのですが、湧いてくる欲求や感情のままに生きると、エネルギーが分散しがちです。

・・・別々の価値観を持った者がともに協力し合って生きていくうえで、それぞれの価値観と結びつけ、方向性、ベクトルを合わせることが重要です。

・・・瞑想は本来、出家者が煩悩を手放し悟る(解脱)ための精神鍛錬法です。

・・・人がチャレンジできない原因は、失敗が怖いからです。そして、失敗を恐れる理由は、自己受容できていないからです。・・自己受容とは、ありのままの自分を受け入れることです。』

« ルトワックの日本改造論 (エドワード・ルトワック著 飛鳥新社) | トップページ | 病気の原因は汚血にある (蔡篤俊著 幻冬舎) »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。