ナオミとカナコ (奥田英朗著 幻冬舎文庫)
テレビドラマ化されていたそうですが、知りませんでした。書評が良かったので購読しましたが、確かに引き込まれました。
これまでと違う視点を教えてもらい、読んでよかったと思いました。
『・・・自分の生存がかかっていると、日常の悩みなど悩みでなくなるのだと直美は痛感した。中国人の強さもきっとそんなところにあるのだろう。李朱美たちは日々生存競争をしている。だからうそもつくし、人の物も盗る。それで平然としている。
・・・来年には30歳になる。ずっと先のことだと思っていたのに、確実に時は刻まれる。そろそろ「若い女」という魔法のカードが使えなくなる。まだ何も手にしていないのに。』