マンガでよくわかる 自分を操る超集中力 (メンタリストDaigo、新津タカヒト著 かんき出版)
マンガと文章で、集中力を高める方法が書かれていました。参考になる部分が多数あり、実践したいと考えています。
『・・・1日24時間という時間は、全ての人に与えられた平等な資産です。しかし、集中力を自由に操れるようになると、その24時間でできることに圧倒的な「差」が生まれます。
・・・集中力を発揮するとき、人は脳の前頭葉を使いますが、習慣化すると同じ作業を小脳が代わりに担ってくれます。すると何が起きるのか。前頭葉の疲れる度合いが劇的に減り、集中力を発揮できる時間が延びていきます。
・・・集中力が湧きだす泉は、あなたの額から2~3センチ奥、前頭葉にあります。人間と他の動物を比べたとき大きく違うのは、前頭葉の大きさです。前頭葉は、「ヒトをヒトたらしめ、思考や創造性を担う脳の最高中枢である」と考えられています。・・思考や感情をコントロールする「ウィルパワー」です。ウィルパワーには二つの特徴があります。・ウィルパワーの総量には限りがあり、集中力を使うことによって消耗していく ・ウィルパワーの出どころは一つしかない
・・・何か決定しなくてはいけない細かいことを、頭の中で「やりかけのまま」「先延ばし」にし ておくと、無意識に気にした状態が続きます。これを「決定疲れ」といい、決定を放置し、後回しにした場合にウィルパワーが消費される現象を指します。つまり人は、行動ではなく「意思決定」で疲れるのです。・・後回しにすればするほど、ウィルパワーは下がります。消耗していくのです。よく「今やらないともっと面倒くさくなる」といいますが、あれは真実を言い当ててます。
・・・人は「時間が十分にある」と勘違いしてしまうと、目の前の仕事に対してさまざまな選択肢を考え、試行錯誤を重ねようとします。さまざまな可能性を試すのは悪いことではありませんが、集中力という観点からはデメリットばかりが生じてしまいます。なぜかというと、人は選択肢が増え、決断する機会が増えるほど「迷い」が生じ、ウィルパワーを失っていくからです。・・集中力は自由なときよりも、制限のある状態の方が高まっていくのです。
・・・脳が感じる疲れは、体の疲れのように疲労物質が溜まり、筋肉の動きが低下する、といった実態のある現象ではないことがわかっています。つまり、脳が感じる疲労感は単なる思い込みで、やる気やモチベーションが下がったというのも主観的なもの。つまり、「疲れ ているから、集中できない」というのは錯覚に過ぎず、脳の仕組みを知りさえすれば、疲れを切り離し、やる気と集中力を取り戻すことができるのです。・・実は防衛機能から脳が勝手に「限界だ」と判断し、ブレーキをかけていたのです。
・・・部屋や机をきれいな状態に保っておくこと。「片づけ」は、集中力を起動するスイッチになるのです。
・・・集中力の源であるウィルパワー。それを司る前頭葉(脳)のエネルギー源は、ブドウ糖と酸素です。そして、この二つを脳に送り届ける役割を担っているのが「血流」です。この血流と密接に関係しているのが「姿勢」なのです。
・・・人は15分以上座っていると、認知能力も集中力も低下して作業効率が落ちていくことがわかっている・・おすすめしたいのが、15分に1回のペースで一旦椅子から立ち上がることです。そのタイミングで椅子から立ち上がることで、脳に新しい刺激が伝わり、集中力を持続させる効果が得られます。
・・・「脳はブドウ糖がないと動かない」・・ところが脳は、ブドウ糖を備蓄することができないので、足りなくなった分は肝臓に蓄えられているグリコーゲンを、必要に応じてブドウ糖に変えることで補われています。しかし、肝臓に備蓄できるグリコーゲンは60g程度が限度なので、最長でも12時間しか脳にブドウ糖を供給することができません。
・・・食べたらぐっと血糖値が上がる食べ物を「高GI食品」、じわりと上昇していく食べ物を「低GI食品」と呼びます。・・注意してほしいのが、急激に上昇した血糖値は、急激に下降する性質を持っていること。なぜ、注意してほしいかというと、この血糖値の乱高下に、人間は強いストレスを感じるからです。・・低GI食品を3度の食事にうまく盛り込み、血糖値の変動をおだやかな状態に保ちつつ、ウィルパワーの燃料であるブドウ糖を脳へ送り届けること。これが集中力を高める食事の基本となります。
・・・選択する数が多く、「迷い」が多ければ多いほど、ウィルパワーは消耗します。ですから、日々の生活の中で、選ぶ場面が少なければ少ないほど集中力は上がります。
・・・疲れの種類には、「体の疲れ(肉体的疲労)」「心の疲れ(精神的疲労)」「神経の疲れ(神経的疲労)」の3つがあり、いずれの疲労感も本物です。
・・・集中力を最大限に活用するために不可欠なのが「睡眠」です。睡眠不足は、脳科学的に言うと、「軽度の前頭葉の前野機能障害」に分類されます。簡単に言えば、脳が酔っ払っている状態です。さらに睡眠時間が6時間未満の慢性的な睡眠不足のとき、人は普段よりも外部からのストレスや刺激に過剰反応しやすくなります。
・・・人間の脳は、寝ている間に二つの仕事を同時進行させている・・一つ目の仕事は、疲労の回復や損傷してしまった神経細胞の補強です。・・もう一つの仕事は、記憶の定着です。・・集中力を回復させる良い睡眠をとるとめには、「何時に眠ったか」が関係してきます。具体的に言うと、睡眠の質は22時から夜中2時の間に深い眠りに落ちているかどうかで決まります。
・・・どうして「目は心の窓」と呼ばれ、その動きが心理を映し出してしまうのかというと、それは目が脳と直結する特殊な器官だからです。・・視神経と動眼神経は他の器官を経由せず、ダイレクトに脳と直結されています。しかも、脳と器官が脳神経によって直結されている器官は、目だけなのです。・・目を使えば使うほど、脳に送られる情報は増え、その取捨選択のためにウィルパワーは消耗されていくのです。
・・・目の疲れの解消には、まず筋肉の緊張をほぐすことから始めましょう。・・「目を温める」ことによって、目の周りの筋肉の血流が改善されます。
・・・試験前にあらかじめ不安を書き出すことで、問題を解くために使えるワーキングメモリーが増える・・バイロック教授らは別の実験で、「紙に何かを書く行為」に緊張を和らげる効果があるのではなく、「試験に対する不安について書き出すこと」に効果があることも証明しています。・・紙に書きだすことで心配事が外に吐き出されます。結果、ワーキングメモリーがリセットされ、空き容量が増えるという仕組みです。
・・・ ・ ローズマリー 脳への血流に作用し、ウィルパワーが回復すると言われています。・・ローズマリーは記憶の改善に効くとされていて、医療の現場では認知症の症状改善にも利用されています。 ・ ペパーミント 爽やかな香りにはリフレッシュ効果があり、敏捷性や集中力を高めます。・・ ・ シナモン 脳の認知機能と記憶力を高めることができるとされています。
・・・平等に与えられている24時間をどう振り分けていくかは、あなた自身で決めることができる
・・・脳科学の研究によると、脳は、朝起きてから2時間の間に最もクリエイティブな力を発揮することが分かっています。彼らは、そんな集中力の仕組みを知ったうえで、脳が最もフレッシュな朝の2時間を自分の時間としてクリエイティブな発想に使っているわけです。・・集中力が最も高くなる朝の2時間。その中でもとくに重要な30分があります。それは十分な睡眠をとり、朝食を摂った後の30分です。このゴールデンタイムは、1日の中で最も集中して物事に臨みやすく、なおかつ自分をコントロールする力も高まっている時間帯になります。
・・・朝食後30分をピークとした集中力の高い状態は、そこから約4時間持続することが明らかになっています。6時に起床した人なら、だいたい11時くらいまでが知的作業に向いた時間帯ということです。ですからウィルパワーの量に合わせた理想的な1日のスケジュールは、大まかに「大きな決断」→「クリエイティブな作業」→「単純作業」の順となります。
・・・起床後、ランニングやウォーキング、ストレッチ、スイミングなど、何らかの方法で身体を動かし、軽く汗を流していることです。彼らは早く起きることで確保した朝の2時間の中に、15分程度の運動を盛り込み、脳を活性化、さらに集中力を高めているのです。
・・・「朝、行うべき7つの行動」をまとめました。 1.早起きして、朝食を摂る。 2.公園の緑の中を散歩するなど、朝日を浴びながら軽く汗を流す。 3.モチベーションの上がる話題や言葉、詩に触れる。 4.毎日ひとつ、ノートやパソコンなどに日常の幸せへの感謝を書き留める。 5.毎日、「今日が人生最後の日ならどうする」と自分に問う。 6.その日の計画を10分以内に立てる。 7.短時間の瞑想をする。
・・・「ポモドーロ・テクニック」。これは、「集中力が持続する時間が短い」と悩んでいる人におススメの方法で、25分の集中と5分の休憩を繰り返すというもの。・・ポモドーロ・テクニックの優れた点は、「やる気が起きるから行動するのではない。行動したからやる気が出る」という作業興奮の原理を実践しやすい点にあります。・・25分では終わらない作業に取り組むときには、守っていただきたいルールが一つあります。それは、休憩の前後でやることを変えてはいけない、ということです。なぜなら、脳は上の空になっているとき、無意識ながらも、さっきまでやっていたことを考えてくれているからです。・・「5分間の休憩」は、決断や判断、ワーキングメモリーを使わない時間にすることです。すると、集中力が高まることが明らかになっています。
・・・アイビー・リー・メソッド ・・1.紙に「明日やるべきこと」を6つ、メモする。 2.その6項目を重要だと思われる順に、1,2,3,4,5,6と番号を振る 3.翌日、このメモの順番に従って仕事を進める 4.もし全部できなかったら、悔やむことなく忘れる 5.その後、明日のための6つの項目を新しくメモする 6.1~5を丁寧に繰り返す・・「プラスα」として私が推奨したいのが、週の始まりに「0番」の項目をトッピングするというテクニックです。この「0番」は集中力を高めるための着火剤。
・・・私の場合、1日のうち1時間か2時間、あえて時間を捨てています。・・そうすることで「今日もしっかり怠けた」という実感が得られ、丸々1日怠けてしまうことはなくなります。』