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2017年11月 4日 (土)

50代から本気で遊べば人生は愉しくなる (片岡鶴太郎著 SB新書)

短い著作でしたが、著者のこれまでの人生とその時々の思いが分かりやすくまとめられており、参考になることも多くありました。

『・・・新しいことにチャレンジすることはエネルギーが要りますし、ときには悩んだり苦しんだりすることもあります。でも、その先には大いなる”ギフト(贈り物)”が待っています。その贈り物とは”魂の歓喜”です。・・まずは自分の心に「私の魂は何をすれば歓喜するのか」と問いかけてシード(種)の存在に気づくことです。そして、やりたいことのシードを見つけたら、毎日コツコツと水やりをしていくことです。すると、やがて芽吹き、魂の歓喜がもたらされるようになります。
・・・芸事の世界でも、型を真似ることから始めるのが上達の第一歩となります。それは「守破離」という師弟関係の基本を説く言葉にもあります。まずは師匠の型をとことん真似ます(守)。真似るのが上達したら「自分としてはこうしたい」と工夫しながら磨きをかけ、師匠の型を破る段階に発展します(破)。さらにはその型から離れ、自分の独自性を発揮する境地に達するのです(離)。
・・・私は何かを会得していくには、「反復練習」しかないと思っています。これはどんな仕事、どんなものごとでも同じ。「匠」と呼ばれるような達人でも、最初からうまくできたわけではなかったはずです。
・・・自分の心の中にある芥子粒のようなシードの存在は、心を澄ませておかないとなかなか気づくことができません。
・・・ヨーガの教えには8つの「部門」があるということでした。・・1~7は並行して毎日行う実践となります。7の瞑想法で8を繰り返し経験することで、徐々に8が定着し、いつの日か人はゴールである悟りに達します。必要なことは毎日の継続的実践です。1 禁戒は、暴力や嘘をつくなど反社会的行為を律するための実践(社会行動) 2 勧戒は、浄化、知足など毎日行うべき自己精進のための実践(自己実践) 3 坐法は、長時間の瞑想のための正しい姿勢をとるために行う肉体を柔軟にする実践(肉体の強さと柔軟性) 4 呼吸法は、心を静める瞑想のために深く静かな呼吸を維持できるように養う呼吸法の実践(肉体の活力) 5 制感法は、外界から心の内面に意識を向ける実践(五感制御) 6 集中法は、心の内面に意識を保ち続ける実践(精神統一) 7 瞑想法は、心のもっとも静かな真我へと意識を至らすための精神的実践(潜在意識) 8 三昧は、心の動きが最小限の状態である真我(本当の事故)の状態(瞑想で心の源に達した状態)
・・・ブッダのような蓮華坐(足を交叉させて反対側の太ももの上に置く瞑想の姿勢)は、普通の人だと1分もキープすることはできません。これを20分から30分維持して瞑想するということは、相当なインナーマッスルが必要になります。ヨーガのポーズは、それを鍛えるための動きなのです。
・・・人間は放っておくと口呼吸になります。鼻呼吸で酸素を脳に送り込んでクリアにするというのが、古代インドヨーガで5000年前から行われてきた呼吸法です。こちらも瞑想に至る前に欠かせないものです。
・・・型通りのジャブの練習と、相手と対峙したときのジャブはまったく違います。実際にボクサーと対峙して、どうやって闘ったらいいのか考えながら稽古していかないと、本物のジャブにはなりません。それと一緒で、何を表現するでもなく戦を描いても意味がない。線を鍛えていくには、描きたいものを必死になって一発一発描いて鍛え上げていくしかありません。
・・・好きなものがあるというのは、本当に強い。そして、何かを会得するためには反復練習するしかない。このときの経験は今でも私の人生の核になっています。
・・・「縄跳びをうまく跳ぶにはどうしたらいいんですか?」そうトレーナーに尋ねると、「いやー、鶴太郎さん、コツはないんですよ。ひたすら跳ぶしかないんです。跳んでいるうちに何かが見えてきますから」そんなふうに教えられました。それで黙々と跳んでいると、1週間、2週間と経つうちに、バツンバツンと足に当たっていたロープがだんだん当たらなくなってきます。「何かが見えてくるってこういうことか」と思っているうちに1か月も経つと、すっかりリズミカルに跳べるようになっていたのです。
・・・最後に私の大好きな言葉を記します。 汝の立つところ深く掘れ、そこに必ず泉あり』

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