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2015年4月

2015年4月24日 (金)

平凡な僕が3年間で1000万円を貯金した方法 (田中修一著 )

キンドルのプレミアム会員で月に1冊無料で読めますので、試しに読んでみました。とても短い本でしたが、まあ読んでよかったとは思いました。

『webサイトや本で調べてみると、定年までに3000万円の資金があればそれなりの暮らしができると書かれていました。
優先順位は、「稼ぐ」>「貯める」>「殖やす」を意識しています。
仕事を選ぶうえで大事なことは、「好き」×「稼げる」という仕事に就くことです。
アメリカのイェール大学の卒業生を対象にした研究によると、卒業生の3%は将来の目標を書き留めていたそうです。13%は目標を持っていましたが、書き留めていませんでした。残りの84%は目標を持っていませんでした。20年後、目標を書き留めた3%の所得合計は、残りの97%の人たちの所得合計よりも大きくなっていたそうです。
20年度、10年度、5年後、3年後、1年後、半年後、5か月後、4か月後、3か月後、2か月後、1か月後、3週間後、2週間後、1週間後というように逆算して、具体的な貯蓄目標や行動を落とし込み、書き留めましょう。
お金の価値に見合うかはぜひ、考え直しましょう。大半が愚痴を言っているだけであれば、スッパリとやめましょう。お金をもらってもいくべきではありません。逆に前向きな話や、勉強になる話はお金を多く払ってでも参加しましょう。
しかし、1点だけプロに勝てる方法があります。それは長時間で勝負するということです。プロは四半期ごとに利益を出す必要があります。アマチュアは極端な話をすると、10年に1回の売買でもよいわけです
5年に1回の大不況のタイミングで「日本以外の株を対象としたETF]を買うことをお勧めします。そして5年に1回の大好況のタイミングで売るのです。
まずはREIT(上場不動産投資信託)から始めることをお勧めします。簡単にいうと、不動産の投資信託です。敷居も高くありません。これはプロが不動産投資をして運用し、その利益をREIT保有者に分配するという仕組みです。最低購入金額も1万円を切るものがあります。』

2015年4月19日 (日)

「朝4時起き」の超習慣術 (中島孝志著 ゴマブックス)

電子書籍で廉価で入手でき、読みやすかったです。

『彼だけではなく、欧米のビジネスパーソンはたいてい朝が早いのです。特にエリートは100%早起きです。朝から顧客と商談をしているのです。これがお互いの常識なのです。
今時、夜遅くまで遊んでいられる経営者はいません。率先垂範、経営者は鏡でなければなりません。だれよりも知恵をだし、汗をだし、働かなければならない。そんな姿に共鳴して人はついてくるのです。
「朝型」のメリットはたくさんありますが、整理すると次のような項目が浮かんできます。(1)仕事でも勉強でもスタートが早く切れる (2)アクシデントで中断しても、後で時間を取り戻しやすい (3)「朝いちばん」はアポがとりやすい (4)ラッシュ・アワーに遭遇しないで済む (5)夜の付き合いはアルコールなど、コストが余計にかかる (6)早朝はなんでも安い(逆に、夜は高い) (7)深酒や夜更かしなど、健康を害する機会が多い (8)テレビ番組でも、朝は勉強的な色彩が強い(夜は遊び、娯楽的である) (9)朝早く起きると一日が長い (10)朝は生産性が高い
眠たくなったら冷水で顔を洗うか足に針を刺しながら仕事をすればいいのでしょうか?いや、そんなことはしません。さっさと寝てしまうのです。いったん寝る。そして朝早く起きる。突発事故でも自分のリズムを崩さない。
早朝から仕事をすればすべて前倒しで進められます。先送りするか前倒しするかでは、まったく成果が変わってきます。先送りしていると仕事が溜まってしまいます。溜まるととくなことはありません。急な依頼にも対応できません。
生理学的にも人間は午後十時ころに寝て、「朝4時起き」をすることが心身ともに理想的なリズムなのです。
全世界どこの企業組織でも、もっとも重要なのは社内人脈です。あの実力主義一点張りのアメリカでもそうです。
乾いたタオルをしぼってコストを削減する時代です。発想を変えれば、まだまだ時間は作れるのではないでしょうか。・・・朝時間を勉強タイムに充てることがもっとも簡単な解決法です。
「1万という数字はマジックナンバーだ」と多くの有識者から教えられました。・・・「一万時間やればかならずその道のプロになれる。断言してもいい。5千時間、いや3千時間でも会社や業界で、その人ありと評判になる、と思う。たとえ千時間いや五百時間でも一目置かれるはずです。」 わたしもまったく同感です。
・・あえてたった一つこれだけは違う、ということをシンプルに表現すると、次の一言に尽きると思います。「成功できる人はいい習慣を持っているのに対して、成功できない人は悪い習慣を持っている。」
整理すると、成功する人は三つの習慣があるのです。(1)頭が柔軟で、いいことは何でも取り入れようとします (2)どちらが得でどちらが損かすぐに判断できます (3)いいことはすぐに行動に移します。
成功できない人は最後の「行動に移す習慣」だけが欠落しているのです。早い話が、「わかっちゃいるけどやめられない」ということです。
アドレナリンとコルチロイドのホルモンは夜明けとともに少しずつ分泌され、午前7時前後にピークを迎えます。午前0時から午前3時ころまでの分泌量は午前7時前後のピーク時と比較すると3分の1しかありません。ということは、もっとも困難な仕事は午前7時に取り組めばいいのです。もし、この時間の都合がつかなければ、セカンドベストは午前11時前後、あるいは午後3時前後です。
とにかく、「朝が楽しみだ!」と思える方法を自分なりに考えてみてほしいのです。』

2015年4月 5日 (日)

なぜか結果を出す人の理由 (野村克也著 集英社新書)

久しぶりに野村元楽天監督の本を読みました。心に残ることがたくさんありました。

『なぜ一生懸命に努力しても、いい結果が出ないのか。その答えは、実はとても簡単なことだ。努力の仕方がまちがっているのだ。つまり、同じ努力にも正しい努力と正しくない努力がある。
問題は自分が追い込まれたときにどうするか。その対処能力が勝負を決める。
しかし、不調の時や劣勢に立たされた時に、それをどうしのいでいくか。そういう時の対処能力が高いこと。それがマー君が負けない理由の一つなのである。
いい行いをしている人は周りに評価され、信頼される。それがやがてはその人の援軍となったり協力者をふやしたりして、その人に大きな力を与えてくれるようになるのだ。
「一流選手とは、ただ野球が上手いというだけではなく、人間として尊敬できる存在でなければいけない」というのが私の持論だ。「試合でいい結果を出すだけではなく、野球に取り組む姿勢や普段の行いが、他の選手のお手本になるような選手でなければ本当の一流選手ではない」と私は選手たちにずっと言い続けてきた。
人間の進歩とは自ら変化することだ。自分が変わらなければ成長はない。しかし、自分で自分を変えるのは怖い。
稲葉の努力が「自分のため」を超えて、「周りの選手のため」「チームのため」「監督のため」に大きな力となった。だからこそ、多くの人たちが稲葉の引退を心から惜しんだのであろう。
4番だらけの打順は、一度火がつけば手を付けられない破壊力をもっているが、打撃は水物、ホームランバッターほど穴が多いし、ブンブン振り回してくれるバッターほど配球さえ間違わなければ打ち取りやすいものはない。主役だらけの打線とは、見た目は派手でも、もろいものなだの。川上監督のお手本通り、昔も今も名わき役がいるチームはどこも強い。
「はたしてこれが本当に正しい努力なのかということを常に自問自答しなさい。」
一生懸命に努力しているのに、なかなか結果が出ない人と、努力が報われている人の差は何か。それは、感じる力である。その人が何ができたりできなかったりということは、その人がまず何をどう感じるかというとからしか始まらない。人は感じるから考える。そして、考えて通りに行う。
プロフェッショナルが自分の身一つで生きていくためには、なんといっても己を知ることが必要だ。今の自分には何が足りないのか、どこが弱いのか。どこを磨けばいいのか。それを正しく認識できるかどうかが勝負だ。そのためには、j自分の課題について感じたり、考えたりする習慣を身につけて、認知するセンス、感性を身が一幾しかない。そうやって自分の課題がわかったら、それを補い、克服するための方法論を必死に考える。プロとはその繰り返しなのである。
指導者や監督の務めというのは、手取り足取り教えるということよりも、どう気づかせるかということが重要だ。
・・努力を継続していくためには何が必要でしょうか?」 それに対する私の答えは、まず二つある。一つは、「好きこそものの上手なれ」ということだ。・・もう一つは、強い動機を持つことだ。「こうなりたい」という夢や目的があれば、努力は苦でなくなるはずだ。
「若いときに流さなかった汗は、歳をとった後で涙となって流すことになるんだよ。だから、若い時の苦労は買ってでもしなさい」 母にそう教わったことを守っていく以外、私にプロ野球選手として生きる道はなかったのだ。
プロというのは一日24時間をどう使うかで勝負が決まる。人間、時間だけは24時間、平等に与えられている。それを「いかに有効に使うか」ということを考えて行動しなければ勝ち残れない。
たった一言の褒め言葉が、これほど一人の若者のやる気を促してくれるものなのだ。
人間だれでも、どこか目的地にたどりつくためには、かならずその途中の道を歩いていく。その行程で、どの道をどのように歩いていくかが重要だ。
人の性分で言えば、その人の中に、いい性格の部分と悪い性格の部分があると、せっかくいい性格をもっていても悪い性格が邪魔をして、いい性格まで消えてしまうのだ。
固定観念はあく。常識にはウソがある。当時の野球界では「水泳は肩によくない」「筋トレは野球に不必要な筋肉がついてプレーの妨げになる」などといった俗説が横行していたそれはのちにことごとく覆っている・・
しかし、私は目が覚めた。ここはプロの世界なのだ。生き残るためには自分で考えて、自分で実行するしかないのだ。ここで、もし・・懇切丁寧に教えてくれる監督に出会っていたらた、私は後々、これほど自分で考える野球人にはなっていなかったであろう。
褒めて叱る、褒めて育てるという時に大切なのは「褒める」と「叱る」の根底には、どちらも愛情がなければ相手には伝わらないということだ。
人を叱るのは簡単だ。欠点はだれの目にもつきやすい。それを見て叱るのは容易にできる。その反面、人の長所を的確に見抜くのは難しい。
長嶋は、結果を気にしすぎない。いい結果も、悪い結果も引きずらない。たとえ失敗しても切り替えが早い。もしチャンスで凡退しても、その場は大いに悔しがるけれど、しばらくすると、ケロッとしている。
人間の本能として、あるいは動物の本能として、弱い者ほど強く見せようとする。自分に自信があって強い人というのは自分を強く見せようなどとはしない。いつでも淡々とやっている。
野球の試合のベンチというのは重要な場所だ。あそこは休憩する場所ではなくて、備える場所であり、教育の場所なのだ。どんな激しい練習よりも試合こそが収穫の多い場所であり、学びの場所なのだ。
「高校野球選手に教えるのは野球のことよりも野球以前のことが多い」それは勉強のことであり、生活態度のことであり、人間形成についてであり、生徒たちの将来についてのことだ。その次にやっと野球に取り組む姿勢や体作り、そして野球の技術や理論について指導していくというわけだ。
もちろん理論は大切だが、実技とバランスに気をつけなければいけない。経験が裏打ちされてこその理論。人から言葉で教えられたり、本を読んで頭に入れた知識というのは、たとえ正しい理論でも本物にはなりえない。
原監督は何度も巨人を優勝に導き、名将への道を一歩一歩、歩んできた。しかし、原監督の仲良しグループによるコーチングスタッフだけはどうも気になる。
プロ意識とは「恥の意識」と同義語である。「プロとして恥ずかしい」という意識を常にもっていなければいけない。「プロなのにこんなことも知らないのか」「プロのくせにそんなプレーをするのか」と思われてはいけない。
「知らないよりは知っていたほうがいい。考えないよりは考えたほうがいい。さあ、今日も始めよう」これがミーティングの「プレーボール」の合図だった。
人間、何が幸せかと言って、好きなことをずっと好きなままやれて、それに携わり続けることだと思う。』

2015年4月 3日 (金)

銀漢の賦 (葉室麟著 文春ウェブ文庫)

読み応えのある時代小説でした。

『侍身分は石高によって、はっきりと分かれる。家老など藩の重鎮につく上士は300石以上であり、100石以上が平士(ひらざむらい)、100石に満たない者は下士である。
「花の美しさは形にありますが、人の美しさは覚悟と心映えではないでしょうか」
・・この場合の漢とは、男という意味ではなく、漢江、すなわち大河のことだ」
・・武士は恨みで刀を抜くものではない、義によって斬るのだ」
一揆は刀を持つことはほとんどなく竹やり、鍬、鎌などが武器だが、日頃、農作業で使っている鎌などで傷を負えば、破傷風となって命取りになる恐れがあった。それでなくとも、肉体労働で体を鍛えている百姓に対して、武術の腕を誇れるような武士はわずかにしかいなかった。戦闘になれば数で勝る一揆のほうが強いのである。
(人が生きるということは、このようなことかもしれん、何を得られるというほどのこともない。ただ、虚しさと格闘するだけだ) と思った。河原が夕日に赤く染まっていた。生きたことの意味は死ぬ時にわかればいいのだ、と思うのだった。
(銀漢とは天の川のことなのだろうが、頭に霜を置き、年齢を重ねた漢(おとこ)も銀漢かもしれんな)と思っていた。いま慙愧の思いにとらわれている将監は、一人の銀漢ではあるまいか。そして、わしもまた、--銀漢 だと源五は思うのだった。
「唐詩は酒、宋詩は茶」と言われる。杜甫を始め唐詩は恋哀に満ちているが、宋詩は同じように悲哀がありながらも、これに酔わず、乗り越えようとする気概があった。 』

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