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2014年8月

2014年8月15日 (金)

新聞記事から (【話の肖像画】シンクロ日本代表ヘッドコーチ・井村雅代(3)) (産経新聞朝刊 26.8.14)

本日(平成26年8月15日)、仕事が終わってから靖国神社に参拝してきました。午後6時を過ぎていましたが、多くの人が列を作っておまいりしていました。これまでも何度か靖国神社に参拝しましたが、今回はいつもと違う感じがしました。おそらく数百人の人が並んでいるのに、ほとんど話声がなく、聞こえてくるのは蝉の鳴き声と柏手だけでした。多くの人々が静かに祈っている場所にいられて本当に感動しました。

さて、昨日の新聞記事から感銘を受けたものを書き留めておきます。

『優しくては勝てない

 〈シンクロナイズドスイミングで1984年(昭和59年)ロサンゼルス五輪から6大会連続で日本にメダルをもたらした。その指導は厳しいことで知られている〉

 スポーツはどの競技でも、優しいことを言っていては勝てません。人間にはもともと怠けたいという気持ちがありますし、人に追い込まれて力を発揮できる場合は多いと思います。自分で自分を追い詰めることができるほど強い精神力の人は、この世にそういないのではないでしょうか。

 私の指導のこだわりは、正確な技術を身につけさせることに尽きます。「だいたいこんな感じ」では終わらせず、強化期間は1日3回練習で朝8時から夜11時ごろまでやっています。選手の成績は私の責任。選手に「自分が悪かった」と思わせてはいけない。「追い込む」とは選手にとって苦しいことですが、選手を追い込めば追い込むほど、私の責任も大きくなっています。常に考えているのは、選手の持っている力を最大限に引き出す方法。2001年世界選手権で金メダル、04年アテネ五輪で銀メダルなどを獲得したデュエットの立花美哉、武田美保組をはじめ、過去に多くの選手が私のやり方を信じてついてきてくれました。

 〈試合会場では、引退した選手たちが笑顔で寄ってくることも多い〉

 私は五輪メダルだけを望んでやっているのではなく、彼女たちが練習で上手になって、自信をつけてくれることがうれしくて指導者をやっています。選手の人生は、競技を辞めてからの方が長い。私の教えが正しかったかどうかの答えは、社会人になったときに初めて出てくるのではないでしょうか。私は毎日恐ろしい存在だったと思いますが、引退して社会に出た選手の多くはこう言ってくれます。「今は自分が間違っていても、誰も注意してくれないし、何も言ってくれない。だからここで先生に教わったことはありがたいです」と。

 10年ぶりに指導している今の日本代表に対しても、あいさつや競技に取り組む姿勢がだらしなければ、「悪い」とはっきり口にします。また、練習や試合で「頑張ったかどうかは私が決める。自己申告するものではない」とも言っています。外から見ればすごく厳しいでしょう。でも、そういう言葉は、しっかり相手を見つめていなければ伝えることはできません。

 コーチとしてのやりがいは、五輪でメダルを取ることだけではない。自分の意見を言えなかった子が積極的になったり、先を考えて行動できるようになったり、人間として成長していく姿を見られることが、私の指導人生の醍醐味(だいごみ)であると思っています。(聞き手 青山綾里)』

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