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2012年10月 1日 (月)

新聞記事から (【焦点@ビジネス】運転士の頭脳備える新幹線 ダイヤ回復のサポート役に 24.10.1 産経新聞夕刊)

自動化、機械化の在り方についてヒントをくれそうな記事です。

『JR東海が来年2月に5年ぶりに投入する東海道新幹線の新型車両「N700A」は、新幹線の歴史上初の「自動運転」機能を搭載した。車両自ら加減速し、いわば自分で考えて走る“賢い”車両なのだが、運転士の役割はどうなるのか?

 運転士は運転席に表示される到着(通過)駅までの距離や、到着(同)予定時刻をにらみながら、常に細かなアクセル操作を繰り返し、必要な速度を考えながら運転する。最新技術を誇る新幹線だが、「人間の力が大きい」(同社幹部)のだ。

 勾配(こうばい)やカーブなどの線路情報を把握しておくことも重要で、「周囲の景色から次の駅までの距離を割り出す」「新大阪~東京500キロ余りの勾配・カーブがすべて頭の中にある」という運転士もいるという。

 年間の運行本数約12万本の平均遅延時間はわずか36秒。この驚異的な正確さを支えているのは「人」なのだ。

 新型車両N700Aに搭載される「自動運転」機能は、「定速走行装置」と呼ぶコンピュータープログラムで、東海道区間の勾配やカーブなど線路情報がすべて入力されている。

 車両の現在位置を把握し、区間ごとの最高速度を自動的に維持する。上り坂、下り坂、カーブなど、運転士が小まめにアクセル操作してきた箇所も自動で加減速する。つまり、運転士の“頭脳”をそのまま備えているわけだ。

 定速走行装置の使用は、運転席にあるボタンを押すだけ。なめらかに加減速して、効率よく最高速度を維持し、目的地まで走る。運転士は運転状況を監視するだけで、“技”は発揮しなくてもいい。同装置は平成27年度までに7割程度の車両に装着される予定だ。

 さて、そうなると、運転士の技能はどうなるのか?

 「今後も人が中心であることに変わりはない」と同社幹部は話す。実は、定速走行装置の使用は自然災害などで乱れたダイヤを回復させるときだけ。平常時はこれまで通り運転士が操作する。同装置を通常時に使用すると、効率がよすぎて、ダイヤより早く着いてしまうことがあるからという。

 車両故障といった緊急時に備えるため、かつて新幹線は1列車に2人の運転士が乗車していたが、車両性能の向上などで現在は1人になった。

 そしてJR東海が平成57年に東京~大阪で開通させる計画のリニア中央新幹線では、運転士がいない「完全自動」の車両となる。技術の進化とともに「人の手」が不要になっていくのも現実である。(内山智彦)』

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