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2011年9月17日 (土)

新聞記事から (【石平のChina Watch】落ちる一方の中国経済)

今週木曜日(23.9.15 産経新聞朝刊)の石平氏のコラムです。いつものように危機感を強く与えられるコラムです。また本日の産経新聞に氏の講演についての記事がありました。あわせて書き留めておきます。

『 今年8月以来の中国経済関連ニュースを読むと、「減少」「鈍化」「下落」などの不吉な言葉が躍っていることに気がつく。

 たとえば8月2日、中国の各メディアは、2011年上半期(1~6月)の大型トラック販売台数が前年同期比7・04%減だったと報じた。翌日の8月3日、今度は同年上半期の軽自動車の販売台数が前年同期比11%減となったことが発表された。繁栄のシンボルである中国の自動車産業の成長はついに下り坂に転じたわけである。

 自動車産業が不況となれば鉄鋼産業も難を逃れない。1日付の「経済参考報」によると、今年7月の全国鉄鋼業界の純利益は6月と比べると何と35・4%減となったという。個人の場合にたとえていえば、要するに、1カ月で収入が3割以上も減ったというひどい話である。

 利益が減少したのは何も鉄鋼業だけではない。たとえば中国通信大手の中国聯通の今年上半期の純利益は前年同期比5・5%減、生命保険大手の中国人寿のそれは28%減。そして9月初旬に上海と深セン市場に上場する中国企業2272社の2011年上半期決算が出そろったところ、純利益合計の伸び率は前年同期のそれより半分も落ちていることが分かった。

 伸びているのは在庫だけである。8月23日付の「中国証券報」の関連記事によると、中国国内上場企業1246社の6月末の商品在庫額は1兆4200億元(約17兆400億円)で、前年同期に比べて38・2%、年初に比べて18・9%増加したという。

 このように販売や利益、在庫などの企業業績の基本面において、今年上半期の国内産業全体はまさに落ちる一方である。

 7月7日の本欄が論じた中国経済の「硬着陸」傾向はより鮮明となってきたとはいえるが、その背景にあるのはやはり、中国政府がインフレ退治のために実施している金融引き締め政策である。金融引き締めの結果として、中国経済の6割を支えている中小企業が経営難に陥って「倒産ラッシュ」が全国に広がっているから、経済が急速に傾いてしまうのは当然の成り行きである。

 しかしそれでも、政府は金融引き締めの手綱を緩めることができない。インフレのさらなる亢進(こうしん)が何よりも恐れられているからである。温家宝首相は1日発行の中国共産党中央委員会の理論誌『求是』に寄稿した文章で、「物価レベルの安定が最優先課題であり、政策の方向を変えることはできない」と表明した。これは、まさに引き締め政策継続の決意表明であろう。

 しかし今後、引き締め政策が継続されていくと、産業全体の衰退はよりいっそう進み、成長率のさらなる鈍化も予測できよう。現に、8月中旬、モルガン・スタンレー社とドイツ銀行が相次いで中国の経済成長見通しを引き下げたことが報じられている。

 こうした中で、中国の不動産市場からも衝撃的なニュースが飛び込んできた。今年8月の北京市内の不動産販売件数が09年以来の最低数値に落ちたことが判明した直後、同じ北京市内の不動産物件の平均価格は9月4日までの1週間で12・4%も下落したと、6日付の「新京報」などの地元紙が大きく報じている。

 1週間の間に不動産価格が1割以上も落ちてしまうとはまさに「暴落」というべき異常事態だが、どうやら不動産バブルの崩壊はすでに首都の北京から始まっているようである。

 落ちる一方の中国経済はこれで、いよいよ凋落(ちょうらく)の最終局面に突入しようとしているのである。』

奈良「正論」懇話会の第46回講演会が16日、

奈良市

の奈良ホテルで開かれ、評論家で拓殖大客員教授の石平(せきへい)氏が「日本の試練と、今後」と題して講演した。日本は世界有数の軍事力を持った中国の脅威に直面しているにもかかわらず「民族の存続を図る準備ができていない」と指摘した。

 石氏は、鎌倉時代の元寇(げんこう)を除き、中国に海を渡って日本に攻め込む軍事技術はなかったと紹介。「政治体制は秦の始皇帝の時代と変わらない。中国が今ほど日本にとって脅威になった時期はない」と強調した。

 中国は建国以来、周辺国への侵攻を繰り返し、海洋進出の準備を進めてきたとした上で、「戦略をしっかりと実現するため準備するところが中国の怖さだ」と指摘。「平成以来、日本の首相が何人も代わっていては長期的戦略を立てることはできない」と警鐘を鳴らした。』

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