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2011年3月29日 (火)

最高指導者の条件 李登輝著 PHP研究所

日本の教育が、このような立派なリーダーを生むことに貢献したにもかかわらず、現在の日本の政治家でこの人に匹敵する人が見当たらないのは寂しい限りです。今日の国難に立ち向かっていくには、このようなリーダーが是非必要です。しかし、その種を持った人は、必ず、少なからず存在していると信じています。

○指導者として艦長は絶対に「私は知らない」と言ってはならない。指導者は必ず答えを持って問題に接していかなければならない。
○権力的地位に対して、私は一貫して平常心を保持し、自分が副総裁に指名されることを大喜びすることも決してなかった。
指導者に最も求められることは何かと問われたとき、私は最終的に「公義」という言葉に帰一すると思っている。「公義」とは別の角度からいえば、私利私欲から離れ、全体の幸福のために尽くすことである。
○権力を持つ指導者が必ず心に銘じておくべきは、「公私の別」をはっきりさせることである。
○政治家は国のために、いつでも権力を手放す覚悟が必要なのである。
○伝統なくして真の進歩はありえない。古典を読むことは重要で指導者は伝統から多くを学ぶべき。
○後藤新平の台湾開発政策
 ・人事の刷新と人材の登用、土匪の撲滅政策、保甲制度(一種の自治制度)、悪疫流行の根絶、教育の普及
○耐え忍ぶ忍耐力があってこそ、本当の勇気が出てくる。心の平静を得るには、一つには相手のペースに巻き込まれないことが大事
(地震対応)腐敗などの問題を考慮すれば、遅くとも2、3日のうちに処理しなければならない。地震発生後には、自殺の問題にも留意すべき
指導者は、スタッフ、専門家とはまったく立場が違う。指導者は常に最前線に立ち、随時大局にたって決断しなければならない。
活かすべきものがある者は、多少なりとも短所に目をつぶることがあってもよい。
○民進党が選挙で負け続けたのは、リーダーがアイデンティティを明確化した示すことができず民心を失っていたから
○アメリカの教育は現象を捉えるだけの表面的なもの。根本的に教養を養い、精神的な価値を考えさせられたのは日本の教育。教育によって切り替えるには時間が必要。しかし、その教育をしなければいつまでたっても立ち直ることはできない。
○「誠」とは一つには、「相手にわかる言葉で説く」ということではないか。
○政治では即効性のある選択をしがちである。しかし、そうした政治は往々にして国を誤った方向に導くものだと思う。政治家が心しなくてはならないのは、問題に直面したとき、「直線で考えない」ということだ。最短距離を見つけようとはせず、むしろ回り道を見つけ出そうと勤める。直接にアプローチすることでかえって時間がかかるだけでなく、目標を達成できないことも多い。民主主義という制度自体が「回り道」の方法であり、民主主義の成熟は回り道によって達成すべきもの。回り道をしながら進むしかないのである。無理をすれば必ず歪が生じる。そのための忍耐力を指導者は持たなければならない。確かに知識は重要な要素である。ただ、私はこれに加え、精神修養の重要性をも強調したい。
○理想・・・目標を掲げるだけではまだなすべき役割の半分しか仕事をしていないと指導者は自戒すべき。ビジョンに対してコンセンサスを得ることを忘れてはならない。ビジョンは全員共通のものに転化し、一人一人が理想の目標に向かって努力するように促す。そうすれば大きな力を生み出す。民主主義の政治とは、結局のところ「協調」。野党に対しても相応の権力が分配されるように配慮しなければ立ち行かなくなるのは当然。
○官僚は法律を通してものを見るから、現実社会に必要とされていることでも「法律の第○条にこう決められている」といって断ってしまうことがある。このような「法律屋」が中心となっている組織では、建設的な仕事などできるはずがない。

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